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国別ビザ情報

BUSINESS INNOVATION AND INVESTMENT PROGRAM

2012年7月1日より実施されるオーストラリアの事業、投資ビザであるビジネススキルプログラムは『ビジネス革新・投資プログラム』変わります。この新しい制度に関する情報をご紹介しています。ご不明点などあればご遠慮なくお問い合わせください。

オーストラリア ビジネス革新・投資プログラム概要

ビジネス・スキル・プログラムは、2012年7月1日に、ビジネス革新・投資プログラムに置き換わります。ビジネス革新・投資プログラムには、2011年のビジネス・スキル・プログラムの包括的な見直しにより推奨された重要な改善点がいくつか導入されます。

新たなビザの構成
新たなプログラムは3つのビザサブクラスで構成されます。
■ ビジネス・タレント(永住)(サブクラス132)
■ ビジネス革新・投資(一時)(サブクラス188)
■ ビジネス革新・投資(永住)(サブクラス888)

ビジネス革新・投資は、オーストラリアの技術移住プログラムの特定分野です。ビザ所有者がビジネス経営者になることで、直接、新たなビジネスが創立されることを目的としています。

これは、既存のビジネスや人材不足の危機にある産業へ技能労働者を補充することを目的とした一般技術永住ビザや雇用主指名ビザとは異なったカテゴリーです。 ビジネス革新・投資プログラムは、実業家としての能力を増加させ、オーストラリアにおけるビジネスの専門性を多様化させるために立案されました。

当プログラムは、技術革新と事業において実証された実績を持ち、国家イノベーションシステムとオーストラリア経済へ著しい貢献ができる移住者を対象に定められています。 プログラムの目的は以下の通りです:

□ 雇用の産出
□ オーストラリアの物品・サービスの輸出増加
□ オーストラリアの物品・サービスの生産増加
□ 新技術または改良技術の導入
□ 競走及び商業活動の増加
□ 国際市場との連携の拡大
□ 州・準州政府の指名により、オーストラリア全土にビジネス移住者を分散拡大

改革により、本プログラムは以下の結果を改善します。
□ 国家イノベーションシステムへの貢献
□ 技術革新の選定と育成
□ オーストラリア経済のニーズを満たすこと
□ 州・準州政府の指名により、オーストラリア全土にビジネス移住者を分散拡大

ビジネス・タレント(サブクラス132)ビザ

新たなプログラムの下では、ビジネス・タレント・ビザは、州・準州により指名された永住ビザであり、以下の2つのクラスがあります。
■ 顕著なビジネス経歴
■ ベンチャーキャピタル企業

申請者はスキル・セレクト(SkillSelect)で関心表明書(EOI)を提出しなければなりません。

顕著なビジネス経歴クラス
オーストラリアで新たな企業または既存の企業を経営するために真剣にかつ現実的に取り組む能力の高い企業経営者もしくは共同経営者を対象としています。このクラスの必須条件は、現行のビジネス・タレント・ビザの条件と同じです。

ベンチャーキャピタル企業クラス
高度な事業発想の可能性を持つ企業移民の参入を促進することを目的としています。企業移民は、オーストラリアベンチャーキャピタル協会(AVCAL)のメンバーを通して、最低百万豪ドルのベンチャー投資資金を提供しなければなりません。

AVCALは、オーストラリアのプライベート・エクイティやベンチャーキャピタル業界の長期的な利益を促進している主要な企業団体です。投資資金は、開始の初期段階、製品の商品化または企業の発展と拡大を目的に提供しなければなりません。

一時ビジネス革新・投資(サブクラス188)ビザ

一時ビジネス革新・投資ビザは、州・準州が指名した一時ビザで、英語力は問われません。このビザには以下の2つのクラスがあります。
■ ビジネス革新
■ 投資

このビザの申請者は以下の条件を満たす必要があります。
① 55歳未満であること、または指名している州・準州が年齢制限を免除すること。
② 企業・投資に必要な条件を最低限満たしていること。
③ SkillSelectにEOIを提出すること。
④ イノベーション・ポイント・テストで必要な点数を取っていること。

一時ビザに対するイノベーション・ポイント・テストは、このプログラムで最も改善された点です。このポイント・テストは、事業実績の客観的な評価に加え、人的資本やビジネス革新の様々な要素にポイントを与えます。

これは、オーストラリアへ技術を移転し、既存の事業専門家の予備軍を多様化させる革新的な企業家を選定することが目的です。イノベーション・ポイント・テストの下では、一般的特性や特定の革新的特性の分野において申請者へポイントが与えられます。イノベーション・ポイント・テストについての更なる情報は、イノベーション・ポイント・テスト情報シートでご覧になれます。

新たなプログラムはまた、革新的ビジネスを奨励し、経営者に永住権獲得の道を進む支援をするために、柔軟な条件を取り入れます。ビジネス革新クラスの下でビザが認められた一時ビザ保持者は、州・準州政府が指名した場合に、一時ビザを2年延長する資格が得られることもあります。

永住ビジネス革新・投資(サブクラス888)ビザ

永住ビジネス革新・投資ビザは、州・準州が指名するビザであり、ポイント・テストは実施されません。 このビザには以下の2つのクラスがあります。

■ ビジネス革新
■ 投資

このビザの申請者は、以下の条件を満たす必要があります。

■ 一時ビジネス革新・投資ビザを所有していること。
■ 一時ビザの目的を満たしていること。
■ 申請しているクラスの特定のビジネス基準や投資条件を満たしていること。

資産額の閾値は、本プログラムで増加しています。当局は、新たなビジネスの設立に伴うコストと資本リスクを認識しており、オーストラリアのビジネス所有者の資産の指標付平均値におよそ一致するように、閾値を上げました。

またこのビザは、プログラムの整合性を改善させるために以下の基準を導入しています。

■ 主なビジネスにおける申請者の所有者としての利益は、現行の申請者と他者が申請時の最低12ヶ月前から主要ビジネスに共同出資していてない限りは、ビジネス革新・投資(永住)(サブクラス888)ビザの申請者だった者またはそのビザの保持者から得ることはできません。

■ 永住ビジネス革新・投資ビザの第一申請者は、一時ビジネス革新・投資ビザの第一の判断基準を満たしていなければなりません。これは、特にイノベーション・ポイント・テストの導入において、一時ビザの調整を補完します。新たな対策は、第一申請者がオーストラリアの新ビジネスに真剣に取り組むことを義務付け、目的の整合性を守ります。この判断価基準には特定の例外が適用されることがあります。

■ 導入される規定は、申請者がビジネスや課税に適用されるオーストラリアの法律に遵守することを義務づけています。これらの対策は、支払い報酬、定年退職の義務、労働者の健康・安全を含むオーストラリア職場法が確実に遵守されるように立案されています。

スキル・セレクト(SkillSelect)

本プログラムへの変更は、2012年7月1日にSkillSelectが実施されると同時に行われます。SkillSelectは、新たなEOI技術移住選択プロセスで、労働市場または個々の州・準州での労働市場の需要変動によって、最も見込みのある移住候補者を募ります

SkillSelect導入の一環として、スポンサーやビザ申請者は、オンラインでビジネス革新・投資ビザの申請ができるようになります。

一時ビジネス革新・投資ビザの申請者は、SkillSelectで関心表明書(EOI)を提出し、ポイント・テストの合格点65点を獲得しなければなりません。その後、EOIを基に、州・準州政府が申請者へビザを申請するよう招待します。

イノベーション・ポイント・テストの必須条件

一時ビジネス革新・投資(サブクラス188)のイノベーション・ポイント・テストは、新たなプログラムの主要な構成要素です。ポイント・テストは人的資本やビジネス革新の様々な要素に対してポイントが与えられます。また本テストは、業績の客観的評価も含みます。これは、オーストラリアへ技術を移転し、既存の事業専門家の予備軍を多様化させる革新的な企業家を選定することが目的です。 イノベーション・ポイント・テストの下では、以下の一般的特性において申請者へポイントが与えられます。

① 年齢
② 英語能力
③ 資格
④ ビジネスもしくは投資における経験
⑤ 個人もしくはビジネスの純資産
⑥ 営業実績
⑦ 技術革新

<年齢>
申請者には、第一申請者が招待された時点の年齢に基づいたポイントを獲得する権利があります。55歳以上の申請者は、著しく豪州に経済的利益をもたらすビジネスである場合のみ、州・準州の政府機関が指名することがあります。その場合、申請者はイノベーション・ポイント・テストにおいて、ポイントの資格が得られない可能性があります。

<英語能力>
職業レベルの英語能力があると証明できる申請者には、5ポイントが与えられます。職業レベルの英語能力があることを証明するには、申請者はIELTSの4つの試験項目のスピーキング・ライティング・リーディング・リスニングの各項目において、最低5点を取らなければなりません。

上級レベルの英語能力があると証明できる申請者には10ポイントが与えられます。上級レベルの英語能力がある申請者は、IELTSの4つの試験項目であるスピーキング・ライティング・リーディング・リスニングの各項目において、最低7点を取らなければなりません。

<資格>
申請者は、招待された時点で、オーストラリアの教育機関が授与する貿易資格、学位免状または学士号取得の必要条件を満たしていた場合、5ポイントが与えられます。また担当大臣が認定基準を満たしていると認めた教育機関から取得した学士号も、受け入れられます。

申請者は、招待された時点で、オーストラリアの教育機関が提供するビジネス、科学またはテクノロジーの学科で学士号の必要条件を満たしていた場合、10ポイントが与えられます。また担当大臣が認定基準を満たしていると認めた教育機関から取得した学士号も、受け入れられます。

<ビジネスもしくは投資における経験>
申請者は、特定の期間におけるビジネスもしくは投資における経歴が証明できる場合、ポイントが与えられます。ポイントは、招待された直前の年までのビジネスもしくは投資における経験年数で与えられます。経験はビザクラスに関連したものでなければなりません。ビジネス革新クラスの申請者は、ビジネス経験のみポイントが申請できます。投資クラスの申請者は、投資の経験のみポイントが申請できます。

<個人もしくはビジネスの純資産>
個人もしくはビジネスの純資産は、全申請者が満たす必要がある義務的な閾値基準です。ビジネス革新クラスの申請者は、個人及びビジネスの純資産が80万豪ドル必要になります。

投資クラスの申請者は、個人及びビジネスの純資産が225万豪ドル必要になります。 ポイントは閾値を最低限満たしている場合に与えられ、より多く資産を持つ場合には、更に高いポイントが与えられます。

<営業実績>
ビジネス革新クラスの申請者は、営業実績の条件として50万豪ドルが必要になります。投資クラスの申請者には営業実績の必要条件はありません。 招待された直前の年までに、4回の会計年度中、最低2回の会計年度において、特定額の営業実績をもつ一ないしは複数の主要ビジネスにおいて所有者として利益がある場合、どちらのクラスの申請者にもポイントが与えられます。

<技術革新>
このポイント・テストの構成要素として、下記の特性に対してポイントを与えます。申請者はポイント・テストの技術革新のカテゴリーの下で、複数の項目に対してポイントが与えられることがあります。しかし、ポイントが与えられるのは一項目につき一回のみです。

■登録済特許と登録意匠
登録済特許は、発明品の公示と引き換えに、ある限定された期間、製品あるいはその過程であるかもしれない発明に関して、州政府が発明者またはその指定代理人に与える一連の独占権です。

登録意匠は、製品が斬新で特異である場合、その外観を考慮したものです。例えば、製品に組み込まれている形状や構成の特徴、パターンの特徴、または製品に使われている装飾類です。

ポイントは、申請者が招待される最低1年前に、一つないしは複数の登録済特許か登録意匠を有していた場合に与えられます。特許もしくは意匠は、主要ビジネスの日々の活動で利用されていたものでなければなりません。

■ 登録商標
商標は、手紙、数字、文字、語句、音声、匂い、形、ロゴ、絵、梱包、またはこれらの組み合わせで、他社のビジネスの物品とサービスを区別するために使用されます。

ポイントは、申請者がビザ申請の招待される最低一年前に、一つないしは複数の登録商標を持つ申請者へ与えられます。登録商標は、主要ビジネスの日々の活動で利用されていたものでなければなりません。

■ 合併契約書
合併は、特定の事業を目的に2つないしはそれ以上の企業が参入する商行為です。

ポイントは、申請者がビザ申請の招待される最低一年前に、少なくとも一つの主要なビジネスにおいて、正式な合併契約下で経営していた事業の所有者として利益を得て、かつ日々の事業活動に上級レベルで参画していた場合に与えられます。

■ 輸出貿易 ポイントは、申請者が招待された直前の年までに、4回の会計年度中、最低2回の会計年度において、 少なくとも年間営業実績の50%パーセントが輸出から発生する一つないしは複数の主要ビジネスにおいて、所有者として利益を得ている場合に与えられます。

■ ガゼル・ビジネス(急成長新規ビジネス)
ガゼル・ビジネスとは短期間で急成長を遂げている新設のビジネスです。

ポイントは、申請者がビザ申請の招待を受けた時点で、主要ビジネスの登録が5年未満で、営業実績の年間平均成長率が会計年度3年連続で20パーセントを上回っている場合に与えられます。3年連続して営業実績の成長を申請する同じ時期において、最低一年間の会計年度において10人以上の正規雇用者を雇っていなければなりません。

■ 革新的ビジネス発想のための補助金またはベンチャー投資資金の受領
政府の補助金は、特殊な状況において申請者の国にいて、国または地方自治体にかかわらず、政府または政府機関が提供した金銭的援助です。

ポイントは、申請者がビザ申請の招待を受ける直前の4年以内に、母国の政府から最低1万豪ドルの補助金を受け取っていた場合に与えられます。補助金は、ビジネス開始の初期段階、製品の商品化または企業の発展と拡大を対象に、受領したものでなければなりません。

ポイントはまた、申請者がビザ申請の招待を受ける直前の4年以内に、最低10万豪ドルのベンチャー資本資金を受け取っていた場合に与えられることがあります。補助金は、ビジネス開始の初期段階、製品の商品化または企業の発展と拡大を対象に、受領したものでなければなりません。

■ 記名裏書
限られた数例において、指名する州・準州政府が、申請者の提案するビジネスが独特であり、州・準州にとって重要な利益になると判断する場合があります。これらの状況では、申請者は10ポイントが与えられます。